生命保険を活用した役員退職金準備【豊田中央社労士FP事務所通信/第3号】

2014-09-05

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       ■ 豊田中央社労士FP事務所通信/第3号 ■ 2014.9.5
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いつもお世話になっております 
豊田中央社労士FP事務所の加藤です。

夏の暑さもひと段落してすっかり空気も秋めいてきました。
季節の変わり目、社長をはじめ従業員の皆様は風邪には十分ご注意ください。

さて当事務所では社労士業務とFP(ファイナンシャルプランニング)業務を
併設して行っております。
そこで今回のトピックスでは事業における生命保険商品の有効活用を
中心にした構成としています。
当事務所では保険の診断、見直しも行っています。
興味のある内容についてはどんどんご質問・ご相談をお待ちしております。

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目次
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【トピックス】
1.深刻な「後継者不在」問題

2.事業承継の備えとしての生命保険商品

3.役員退職金について

4.役員退職金の備えとしての生命保険商品

5.ご存知ですか? 「中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金」

6.厚生年金未加入企業への指導が強化されます!

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【トピックス1】.深刻な「後継者不在」問題
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◆28万社超の企業を分析

 4人に1人が高齢者という時代。企業の経営者も約3割が65歳を超えている現状において、

このほど帝国データバンクから、「事業承継」や「社長の高齢化」などの

後継者問題に関する調査の結果が発表されました。

◆深刻な後継者不在の状況

 調査結果によると、国内企業の65.4%が後継者不在とのことです。

社長の年齢が「60歳代」の企業では53.9%が後継者不在であり、「70歳代」では42.6%、

「80歳以上」では34.2%が同様の状況でした。

 後継者のいる企業における後継者の属性は、「子供」(38.4%)が最多で、

「親族」(19.9%)、「配偶者」(10.9%)と合わせると同族が約7割(69.2%)となっています。

◆業種別の状況

 業種別に見ると、後継者不在の企業割合が全体の平均(65.4%)以上だったのは次の業種です。

(1)サービス業(70.4%)

(2)建設業(70.0%)

(3)不動産業(67.8%)

(4)小売業(66.1%)

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【トピックス2】事業承継の備えとしての生命保険商品

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事業承継対策の方法はたくさんありますが、その1つに生命保険の活用があります。

生命保険は主に万が一があったときの死亡保障として活用しますが、

お金が貯まる商品もあるので活用方法は多数あります

1. 「生命保険で相続税の納税資金を確保する」
 承継させたい資産に比べて、その資産の承継に伴う相続税額が大きくなる場合、相続税が支払えない場合があります。
 相続税の納税資金を現金で確保できていれば、その自社株は法定相続人に相続されますが、自社株の評価が
思いのほか大きくなっていたため、相続財産全体が膨らみ、納税資金を現金で準備できないことが考えられます。
 もし現金で準備できなかった場合、持っている有価証券や不動産を売却するか、自社株を売却して現金化して
納税をする必要が発生する結果、社長が作り上げた会社を手放すことにつながりかねません。
 そんな時!
 あらかじめ生命保険に加入をしておくことによって、社長の万が一の時、
まとまった現金が手に入るので納税額を準備することができるのです。

2.「自社株評価の引き下げを行う」
 事業承継で最も頭を悩まされるのは、自社株です。
 自社株を買い取るには多額の資金が必要になります。自社株の評価に資本金は基本的には関係ありませんので、
特に長く利益が伸びている会社は資本金が1千万であっても純資産が多く、
1株当たり数十倍、数百倍というケースもあります。
 そんな時!
 法人契約の生命保険には、保険料の一部を損金計上できる商品がありますので自社株の評価を押し下げることができます。

3.「相続時の争いを回避する」
 同族企業で後継者の兄弟間で財産分与がうまくいかずもめることは多いです。
 このような場合は後継者が自社株を相続し、他の兄弟に現金を渡すことで相続財産を調整するのが一般的ですが、
財産のほとんどが不動産や自社株など、現金以外の資産の場合も多く、代償分割がうまくいかず、争いになることがよくあります。
 そんな時!
 生命保険を活用してまとまった現金を準備しておくことで争いを防ぐことができます。
 
 また生命保険は受取人を指定できるので、子供が複数いる場合は複数の終身保険に加入をして
それぞれ死亡保険金の受取人を指定しておくことで事業承継をスムーズに行うことができます。

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【トピックス3】役員退職金について

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◆なぜ退職金を準備する必要があるのでしょうか?

「慣行だから」とか、「従業員にも払っているから役員も貰えたら‥」というご意見もありますが、
従業員でも役員でも、「退職金を準備しましょう」と叫ばれているのは、退職金に対する税金が安いからなのです。

退職金に対する所得税は、退職所得控除額を差し引いた残りに1/2を乗じて計算した金額に超過累進税率を適用します。
さらに、他の所得とは別に分離課税されることも大きなメリットといえます。

例)
勤続年数30年で3,000万円の退職金の所得税
(3,000万円-1,500万円)×1/2=750万円ですので、109万円程度(3.6%)の税金です。
3,000万円一括で受取っても、わずか3.6%程度の所得税ですみます!

ここが最大の魅力となっているのです。

つまり、役員報酬の増額や役員賞与を支給するよりも、退職金として受け取ることで手取り額のアップが図れるわけです。

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【トピックス4】役員退職金の備えとしての生命保険商品

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生命保険商品を活用して役員退職金を準備する場合、以下のポイントに留意します。

・役員退職慰労金には、役員の勇退時やリタイア時に支払われる「生存退職金」と、
死亡時に支払われる「死亡退職金」があります。 ただその算定方法は一般的に同じ方式をとります。

・過大な役員退職慰労金は、損金算入を否認されるケースがありますので、あらかじめ適正額の算定を行う必要があります。
また、支給根拠を明確にするために「役員退職慰労金規程」を作成しておくことをおすすめします。
 
※社労士事務所の特性を活かし、同時に規程作成もお任せください!

・保険商品によって、退職金原資の貯まるスピードや利率の違いなどの特徴があります。
退職時期を明確にして、加入する保険商品を選択しましょう。

・死亡退職金とは別枠で「弔慰金」を支払う会社も多く見られます。
この場合、弔慰金として損金処理するには、死亡退職金との区分を明確にしておく必要があります。

当事務所はFP事務所として多数の保険会社の生命保険商品を比較、取扱いしておりますので、
ニーズに合わせた保険商品の提案が可能となります。

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【トピックス5】ご存知ですか? 「中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金」

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◆中小企業最低賃金引き上げ支援対策費補助金(業務改善助成金)

 この助成金は、中小企業・小規模事業者を支援する目的で設けられているもので、

下記の2条件を満たした場合に助成金が支給されます。

【支給要件】

(1)最低賃金の引上げに先行して事業場内で最も低い賃金で40円以上引き上げる賃

金引上計画を策定し、引上げを実施すること(ただし、助成金申請時に800円未満の時

間給等の労働者を使用している必要あり)

(2)労働者の意見を聴取のうえ、賃金制度の整備、就業規則の作成・改正、労働能

率の増進に資する設備・器具の導入、研修等の業務改善を実施すること。

【助成額】

 業務改善の経費の2分の1(企業規模30人以下の小規模事業者は4分の3)

 ※下限5万円、上限100万円

※時給800円未満は月給者の時間額換算でも構いません。

(例)1か月の所定労働日数23日 1日の所定労働時間8Hで、
 月給(固定給部分)で147,000円以内なら可能性あり!

該当労働者がいる可能性のある事業所におかれましては、ご相談お待ちしております。

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【トピックス6】厚生年金未加入企業への指導が強化されます!

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◆「加入逃れ」の防止

 政府は、厚生年金保険の加入逃れを防ぐため、国税庁が持つ企業の納付情報から未加入企業を割り出し、

指導を強化することを決めました。来春にも着手するとしています。

 もし、加入指導されたにもかかわらず、これに応じない場合は、

法的措置により強制的に加入となることもあるようです。

◆厚生年金の未加入問題とは?

 厚生年金は、正社員や一定以上の労働時間(正社員の労働時間の概ね4分の3以上)がある

パート従業員やアルバイトが強制加入となり、事業主は加入を義務付けられています。

 しかし、従業員と折半となる保険料の負担を逃れようと届出をしない企業が多いことが問題となっています。

 特に、パート・アルバイトを多く使用している企業の場合は、

ルール通りに加入させると保険料負担が過大なものとなり、企業経営を圧迫するという事情があります。

 ただ、企業が厚生年金に未加入の場合、従業員は保険料が全額自己負担の国民年金に加入するほかなく、

厚生年金と比べ将来もらえる年金額も減ってしまうことになります。

◆これまでの調査と何が違うの?

“国税庁が保有するデータを使って、未加入企業を割り出す”ということです。

 これまで、厚生労働省は法人登記されている約449万社の中から未加入企業の調査をすすめていましたが、

中には倒産していたり、休眠状態だったりする例も多くあることから、特定作業はスムーズにいきませんでした。

 しかし、国税庁が保有するデータは「税金を納めている=実際に企業活動をしている」ということになり、

特定作業が容易になるのです。

 社会保険加入についてお困りのことあれば、いつでも当事務所までご相談ください。

また他のトピックスについても興味、ご質問ありましたら、お気軽にお問い合わせください!


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